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ミサゴ ( Japanese )

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ミサゴ属 Pandion haliaetus 保全状況評価[1] LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg 分類 : 動物界 Animalia : 脊索動物門 Chordata 亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata : 鳥綱 Aves : タカ目 Accipitriformes 亜目 : タカ亜目 Accipitres 上科 : タカ上科 Accipitroidea : ミサゴ科 Pandionidae
Sclater & Salvin, 1873 : ミサゴ属 Pandion 学名 Pandion haliaetus
((Linnaeus, 1758)) タイプ種 Pandion haliaetus
(Linnaeus, 1758) 和名 ミサゴ(鶚、雎鳩、雎、鵃)
魚鷹(うおたか) 英名 Osprey
Sea Hawk
Fish Eagle
Fish hawk Wiki-Pandion haliaetus.png
ミサゴの分布
 src= ウィキスピーシーズにミサゴに関する情報があります。  src= ウィキメディア・コモンズには、ミサゴに関連するカテゴリがあります。

ミサゴ(鶚、雎鳩、雎、鵃。学名: Pandion haliaetus)は、鳥類ミサゴ科ミサゴ属の総称である。魚を捕食することから「魚鷹(うおたか)」の異名がある。1種または2種が分類される。

特徴[編集]

分布[編集]

極地を除くほぼ全世界に分布する。ユーラシア大陸北アメリカ大陸亜寒帯から温帯地域とオーストラリアの沿岸部で繁殖し、北方の個体はアフリカ大陸中部以南と南アメリカに渡って越冬する。

日本では留鳥として全国に分布するが、北日本では冬季に少なく、南西諸島では夏に少ない。西日本では冬季普通に見られる鳥だったが、近年やや数が減少している。北海道ではほとんどの個体が夏鳥として渡来している。

形態[編集]

全長54–64cm。翼開張150–180cm。体重1.2–2kg。雄雌ほぼ同じ色彩で、背中と翼の上面は黒褐色、腹部と翼の下面は白色で、顔も白く、眼を通って首に達する太い黒褐色の線が走る。後頭部に小さな冠羽がある。嘴は黒く、脚は青灰色。

タカ科と区別される特徴として、spicule と呼ばれる足の外側にある魚を捕らえるための棘、反転する第1趾(猛禽類ではミサゴだけである)、鼻孔の弁、密生し油で耐水された羽毛があげられる[2]

生態[編集]

主に海岸に生息するが、内陸部の、広い河川、河口等にも生息する。水面をゆっくりと低空飛行し獲物を探す。春・秋の渡りの季節には長野県などの内陸部を移動する個体が観察される。単独かつがいで生活する。

食性は肉食性で主に魚類を食べるが、爬虫類鳥類貝類を食べることもある。獲物を見つけると素早く翼を羽ばたかせて空中に静止するホバリング飛行を行った後に急降下し、水面近くで脚を伸ばし両足で獲物を捕らえる。和名の由来は様々な説があり水を探るが転じたとする説や、獲物を捕らえる時の水音が由来とする説(西日本では水面に突入する音から、本種のことを「ビシャ」、または「ビシャゴ」と呼んでいる地域がある)等がある。

5–7月に水辺の岩や樹上に木の枝を組んだ巣を作り、2–3個の卵を産む。抱卵日数は約35日。抱卵は主にメスが行い、オスはメスに獲物を運ぶ。雛は孵化後、52–53日で巣立ちし、その後1-2ヶ月後に親から独立する。成熟するのに3年かかる。

系統と分類[編集]

単型のミサゴ科を作り、姉妹群タカ科 Accipitridae である。合わせてタカ上科 Accipitroidea とすることもある。

タカ科に含めることもあり、それでも単系統性からは問題ない。しかし、形態、核型、遺伝子距離、化石記録の古さから、科レベルに相当する差異があるとされる[3][2]

タカ科に含める場合、ミサゴ亜科 Pandioninae とし、タカ科の2つまたはより多くの亜科の1つとする。

ミサゴ属には1種 P. haliaetus (Linnaeus, 1758) のみを置く説と、P. cristatus (Vieillot, 1816) を分離する説とがある。P. cristatusスラウェシ島以東のオーストラリア区に分布する。P. haliaetus より小型で、渡りはしない。

文化[編集]

古代日本[編集]

日本において、ミサゴは魚を捕るタカとして古来より知られ、『日本書紀』では覚賀鳥と記されているほか、『太平記』、『看聞日記』、『古今著聞集』など、様々な文献で記述が確認できる。

ミサゴ鮨[編集]

本草綱目啓蒙』において、ミサゴは捕らえた魚を貯蔵し、漁が出来ない際にそれを食すという習性が掲載され、貯蔵された魚が自然発酵腐敗でもある)することによりミサゴ鮨となると伝えられていた。ミサゴ鮨については『甲子夜話』(松浦静山)、『椿説弓張月』(曲亭馬琴)※追記 『[味]』(秋山徳蔵著)などにも登場する。ミサゴが貯蔵したことにより発酵し、うまみが増した魚を人間が食したのが寿司の起源であると伝承される。そのため、「みさご鮨」の屋号を持つ寿司屋は全国に少なからず点在している。また『広辞苑』にも「みさごすし」の項目があり、解説がある。

この逸話に対して反論者もいる。動物研究家實吉達郎は自著『動物故事物語』において、ミサゴにそのような習性もなければ十分な魚を確保する能力もないとし、この話を否定している。

なお、類似した伝説としては、サルサルナシなどの果実を巣穴に貯めて「製造した」猿酒養老の滝がある。

文学[編集]

季語である。

保全状況評価[編集]

ミサゴ Pandion haliaetus haliaetus

出典[編集]

  1. ^ BirdLife International. 2016. Pandion haliaetus. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T22694938A93478747. http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T22694938A93478747.en. Downloaded on 06 May 2018.
  2. ^ a b Billerman, Shawn; Lovette, Irby; Chesser, Terry (2009), “Elevate the Osprey to family status, Pandionidae”, in AOU N&MA Check-list Committee, Proposals 2009-C, p. 86–87, http://www.aou.org/committees/nacc/proposals/2009-C.pdf
  3. ^ Remsen, Jr., J. V.; Cadena, C. D.; et al. (2010), “Part 2. Accipitriformes to Charadriiformes”, in AOU, A classification of the bird species of South America (8 July 2010 ed.), オリジナルの2008年4月12日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20080412122247/http://www.museum.lsu.edu/~Remsen/SACCBaseline02.html
  4. ^ Pandion haliaetus (環境省絶滅危惧種情報 by 生物多様性情報システム J-IBIS

参考文献[編集]

関連項目[編集]

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ミサゴ: Brief Summary ( Japanese )

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ミサゴ(鶚、雎鳩、雎、鵃。学名: Pandion haliaetus)は、鳥類ミサゴ科ミサゴ属の総称である。魚を捕食することから「魚鷹(うおたか)」の異名がある。1種または2種が分類される。

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