カニチドリ(蟹千鳥、Dromas ardeola)は、チドリ目カニチドリ科カニチドリ属に分類される鳥類。本種のみでカニチドリ科カニチドリ属を構成する。
アフリカ大陸東部、ユーラシア大陸南部、スリランカ、マダガスカルのインド洋沿岸部。
全長33-36cm。全身は白、背中は黒い羽毛で覆われる。初列風切の色彩は黒い。
嘴は頑丈で、甲殻類の硬い殻も噛み砕くことができる。嘴の色彩は黒い。後肢は長い。
卵は白い殻で覆われる。
海岸、干潟、環礁、河口などに生息する。20羽以上の群れを形成して生活する。夜行性。
食性は動物食で、主に甲殻類を食べるが、軟体動物、ゴカイなども食べる。
繁殖形態は卵生。集団繁殖地(コロニー)を形成する。砂地に最大200cmに達する横穴を掘り、1回に1個(まれに2個)の卵を産む。雛は成長するまで巣に留まる。
Baker et al. (2007)[1]; Pereira & Baker (2010)[2]より。
チドリ目チドリ亜目 Charadrii
シギ亜目 Scolopaci
カニチドリ科 Dromadidae
カニチドリの系統位置は長く論争があったが、ツバメチドリ科に近縁だと判明した[2]。