ドロガメ科(ドロガメか、Kinosternidae)は、爬虫綱カメ目に属する科。模式属はドロガメ属。
北アメリカ大陸と南アメリカ大陸にのみ生息する。ドロガメ属を除く3属は北アメリカ大陸にのみ生息する。
最大種はスジオオニオイガメで最大甲長38cm。最小種はヒラタニオイガメで最大甲長11.5cm。腹甲は11枚以下の甲板で形成される。ハラガケガメを除いて腹甲に蝶番があるが、ニオイガメ属は蝶番が不明瞭で腹甲を折り曲げて完全に蓋をすることはできない。一方ドロガメ属はカメ目では唯一腹甲に2つの蝶番がある。
現生のカメ目ではミトコンドリアDNAの塩基配列解析による分子系統学の研究ではメキシコカワガメ科に最も近縁とされる。
ハラガケガメ属 Claudius
河川や池沼などに生息し水棲傾向が強い種が多い(特にドロガメ属を除く3属)。とはいえ水中で遊泳するよりは、浅瀬の水底を歩き回るような生活を送る。種によっては産卵以外では、ほとんど陸に上がらないこともある。
食性は動物食もしくは雑食で、昆虫類、甲殻類、貝類、魚類、両生類、小型のカメ、動物の死骸、果実などを食べる。
繁殖形態は卵生。ドロガメ亜科は性染色体を持たず発生時の温度で雌雄が決定(温度性決定)するが、オオニオイガメ亜科は少なくともオオニオイガメ属は異型性染色体を持ち発生時の温度に雌雄が左右されない(染色体性決定)。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。ベアタンクやアクアリウム、アクアテラリウムで飼育される。顎の力が強く協調性がない種が多いため、基本的には単独で飼育する。