ボウアオノリ(Ulva intestinalis) は、アオサ藻綱アオサ属に属する藻類の1種で、 gutweed [2] あるいは grass kelp [3] などの別名でも知られる。2000年代初頭に分類学的再検討がなされるまで、本種を含む管状の藻体を持つ藻はアオノリ属(Enteromorpha)に分類されていた。
アラスカに近い ベーリング海 、 アリューシャン列島、 ピュージェット湾, 日本, 朝鮮、メキシコ、ロシアなどにみられる[4]。 また、 イスラエルやヨーロッパ諸国 (アゾレス諸島, ベルギー、デンマーク、アイルランド島、ノルウェー、ポーランドなど)、バルト海 や地中海でも分布が確認されている[5]。
本種は海水以外に淡水でも生育することが可能であり、その中間の汽水域にも見られる[6]。ちなみに、生育場所によって耐寒性に差が見られるものの、例えば北海道小樽市で採取されたボウアオノリは、-20 ℃の環境にも24時間ならば耐えられた[7]。しかし、同じ-20 ℃でもそれ以上の時間が経過すると次第に凍死してゆき、4日間経つとほとんどが死滅した[7]。また、-20 ℃ならば耐えられた24時間であっても、-25 ℃では24時間経過するとほぼ全てが凍死した[7]。
藻体は長さ10cmから30cm、幅6mmから18mmで、先端は丸い[8]。
ボウアオノリは食用にできる藻類の一つである。例えば能登では、春に酢の物などとして消費される場合がある[9]。また例えば、伊豆の松崎町では河口部の汽水域で「川ノリ」が1月から2月にかけて採取されているのだが、川ノリとして採取されている藻類の1種にボウアオノリも含まれている[10]。ここで採取された川ノリは、地元で味噌汁に入れるなどして食されている[11]。
ボウアオノリ(Ulva intestinalis) は、アオサ藻綱アオサ属に属する藻類の1種で、 gutweed あるいは grass kelp などの別名でも知られる。2000年代初頭に分類学的再検討がなされるまで、本種を含む管状の藻体を持つ藻はアオノリ属(Enteromorpha)に分類されていた。