クロガシラウミヘビ(黒頭海蛇、学名:Hydrophis melanocephalus)は、コブラ科(ウミヘビ科とする説もあり)ウミヘビ属に分類されるヘビ。特定動物。有毒。
インドネシアからニューギニアまでの海に分布し、日本では南西諸島の沿岸や沖縄に多く見られるが、対馬海流に乗った場合によっては北海道の海にも見られる。
全長80-140cm。体形は細長い。体色は淡黄色で黒い横の帯が見られる。マダラウミヘビと特徴が被る点が多く見分け辛い。
頭部は小型で黒い。種小名melanocephalusは「黒い頭」の意で、和名や英名と同義。
毒の成分は神経毒から成り、症状は、全身の倦怠感,筋肉痛,運動障害,呼吸困難,麻痺、そして最悪の場合は死に至る。
本種に咬まれた場合は、噛まれた部分より心臓に近い部分をきつく縛り、毒を搾り出す。そして、一刻も早く病院へ急行し、医師による適切な治療を受ける。
主に熱帯から亜熱帯に生息する。完全水棲種で、陸にあがることはない。昼行性。
食性は動物食で、細長い魚類(アナゴ等)を食べる。頭部で海底の砂を掘り起こし獲物を探す。
繁殖形態は卵胎生で、10月頃1回に4-5頭の幼蛇を産む。
ウミヘビは総じてあまり攻撃性を持たないといわれるが、クロガシラウミヘビは比較的攻撃的で、人間の姿を見て向かってくることがある為注意が必要である。沖縄では本種に咬まれたことによる死亡例が年に数例出ており、注意が必要な海の生物であるといえる。