ザクロ属(ざくろぞく、Punica)は、フトモモ目ミソハギ科の1属である。
ザクロ属は、ミソハギ科のラフォエンシア属 Lafoensia ・ミズガンピ属 Pemphis ・カプロニア属 Capuronia ・ガルピニア属 Galpinia に近縁である。これらとザクロ属をあわせた5属で単系統を形成する[1]。その系統はさらに、タバコソウ属 Cuphea やファイアフレームブッシュ属 Woodfordia からなる系統と姉妹群である[1]。
ケーネ(Koehne) (1881, 1903) は、下位に卵形の果実をつける3属、ザクロ属・ハマザクロ属 Sonneratia ・ドゥアバンガ属 Duabanga を、ミソハギ科と区別しそれぞれ単型科とした。すなわち、ザクロ属は単型のザクロ科 Punicaceae とした。しかし Johnson and Briggs (1984) などにより、それらが系統的にミソハギ科に含まれることが明らかになった[1]。
過渡的な説として、Dahlgren and Thorne (1984) は、それらをミソハギ科に含めたものの、亜科レベルで単型とした。すなわち、ザクロ属はミソハギ科ザクロ亜科 Punicoideae となった(旧来のミソハギ科はミソハギ亜科となった)。しかし、先に述べたとおりザクロ属は(他の2属も)ミソハギ科内の数属と近縁であり、亜科の地位も否定される[1]。
雄蕊は多い(ミソハギ科の多くは8本または16本だがそれよりはるかに多い)。果実は卵形の漿果で、種子は肉質種皮を持つ[1]。
2種が属す。