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英名 California butterwort ウィキメディア・コモンズには、ムシトリスミレに関連するメディアがあります。 ウィキスピーシーズにムシトリスミレに関する情報があります。 ポータル 植物 プロジェクト 生物ムシトリスミレ(虫取菫、学名:Pinguicula vulgaris)はタヌキモ科ムシトリスミレ属の食虫植物の一種。スミレに似た花をつける。
北海道から四国にかけての高山(亜高山帯)の岩の上などに生える。高山性のムシトリスミレ属はアルカリ性を厭わないものが多く、本種もしばしば石灰岩や蛇紋岩上に生育する。
花は一見スミレに似ているが、花弁が合着しており、類縁は遠い。根元に数枚の葉をひろげてロゼットをつくる。葉は長楕円形で長さ3 - 5cm、葉柄がない。葉の表面は天辺に粘液の球を付けた細かい腺毛で覆われ、粘りつけられ動けなくなった虫を消化吸収する。
花期は6 - 8月。花茎は高さ5 - 15cm立ち上がるが次第に曲がって先端は下を向き、その先に横向きの花をつける。花は唇花型で、紫色、後方に細長い距を出す。花色は個体差が大きく、完全な白花(シロバナムシトリスミレ)も見つかっている。
ムシトリスミレ属はオーストラリアと南極を除く各大陸に約80種が存在する。中でもメキシコとヨーロッパに多い。日本には他に特産種コウシンソウ (P. ramosa) がある。
ムシトリスミレは高山植物なので栽培は難しい。一般には、アシナガムシトリスミレ (P. caudata syn. P. moranensis f. caudata) など海外の種が栽培されている。
いずれもヨーロッパ産の P. vulgaris である。