チャルメルソウ属
Mitella caulescens
分類(APG IV) 界 :
植物界 Plantae 階級なし :
被子植物 Angiosperms 階級なし :
真正双子葉類 Eudicots 階級なし : バラ上類
Superrosids 目 :
ユキノシタ目 Saxifragales 科 :
ユキノシタ科 Saxifragaceae 属 :
チャルメルソウ属 Mitella 学名 Mitella L. 和名 チャルメルソウ属
マルバチャルメルソウ
ブリトン(著)『北アメリカの植物図譜』の図版
チャルメルソウ属 (学名:Mitella )は、ユキノシタ科に含まれる植物の群。根出葉の間から長い穂を出し、小さな花をつける。花弁が羽状に裂けるものが多く、拡大してみると面白い花である。世界の半分の種が日本固有種である。
小型の多年生草本で発達した根茎がある[1]。根出葉を出し、茎には葉が発達しないものが多い。根出葉には長い柄があり、互生するが、根茎が立つ種ではその先端に束生して見える。葉柄基部には托葉があり、膜質で左右1対が先端で多少合生する。
花茎は側生で、多くの場合に赤褐色の荒い毛がある。花は総状花序をなし、小型の両性花で5数性、柄がある。ただし雌雄異株の種も1種だけ知られる(モミジチャルメルソウ)。苞は小型で先端が3-5裂する。萼は杯状または鐘状で、子房とその基部で癒合するが、全体まで癒合する例もある。萼片は5個で、花後も残る。花弁は5枚、萼筒上端について、早くに脱落する。多くの場合、細くて大きく羽状に裂け、それこそ羽根の軸だけのような姿になるが、裂けない種、あるいは花弁を失った種もある。雄蕊は5-10個。花盤があり、子房は中位。柱頭は2個で、果時まで残る。果実は蒴果で、花柱間の縫合線で裂けて開く。種子は多数でほぼ卵形。
名前の由来[編集]
和名は中国楽器のラッパであるチャルメル(チャルメラとも)にちなむ。これは日本の代表種であるチャルメルソウにおいて、その果実が大きく口を開いた姿が似ているためである[2]。
分布と分類[編集]
世界では東アジアと北アメリカにのみ分布する。全部で約20種あるが、東アジアには12種があり、日本産は11種、しかもそのうちマルバチャルメルソウが広域分布種で北アメリカにまで分布する以外、残りの10種は日本固有である。
代表的な種[編集]
以下に日本産の種を挙げておく[3]。
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Mitella チャルメルソウ属
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M. nuda マルバチャルメルソウ
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M. integripetala エゾノチャルメルソウ
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M. doiata ヒメチャルメルソウ
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M. pauciflora コチャルメルソウ
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M. acerina モミジチャルメルソウ
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M. stylosa
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M. furusei
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M. kosinoensis コシノチャルメルソウ
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M. japonica オオチャルメルソウ
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M. yoshinagae トサノチャルメルソウ
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M. kiusiana ツクシチャルメルソウ
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^ 以下、主として佐竹他(1999),p.162
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^ 牧野(1961)p.236
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^ 佐竹他(1999)p.162-164
参考文献[編集]
- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本II 離弁花類』(新装板),(1999),平凡社
- 牧野富太郎、『牧野 新日本植物圖鑑』、(1961)、図鑑の北隆館
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