ドブムナトゲユスリカ(学名:Limnophyes tamakitanaides)は、ハエ目(双翅目)・ユスリカ科に属する昆虫である。
体長約2.5mm[1]。体色は近縁種のコムナトゲユスリカ(Limnophyes minmus)やヤリガタムナトゲユスリカ(Limnophyes pentaplastus)よりも黒っぽい[1]。楯板基部に葉状の刺毛が20本前後ある[1]。同属のユスリカと同様に、触覚鞭節は10~13分環節よりなる[2]。触角比は0.80[1]。
属名のLimnophyesは「沼沢+美しい姿態の」という意味[3]。ドブムナトゲユスリカの種小名は非常にユニークで、「多摩汚いです」という日本語のローマ字表記をギリシア語の接尾辞風に綴ったものである[3]。これは多摩川の汚い部分に生息していることに由来する[3]。この学名は日本の衛生動物学者である佐々学によって命名され、彼は他にも172種ものユスリカを命名している[3]。ドブムナトゲユスリカと似たようなネーミングの学名を持つユスリカとして、Limnophyes tamakireides(「多摩綺麗です」)やLimnophyes tamakiyoides(「多摩清いです」)がいる[3]。