アフリカトガリネズミ目(アフリカトガリネズミもく、Afrosoricida)は、哺乳綱獣亜綱真獣下綱アフリカ獣上目に属する目である。テンレック目 (Tenrecomorpha) とも。
アフリカ大陸とマダガスカル島に生息する、トガリネズミに似た小動物である。
かつては食虫目にテンレック亜目として含められていたが、分子系統学的解析により、主要な食虫目(真無盲腸目、現在のハリネズミ目とトガリネズミ目)が含まれるローラシア獣上目ではなく、アフリカ獣上目の系統であることが明らかになった。[1]
テンレック亜目 Tenrecomorpha : テンレック (マダガスカル)、ポタモガーレ (西部及び中央アフリカ) など現生10属30種。
プロテンレックは中新世のアフリカ大陸に生息した初期のテンレック[2]。現在アフリカ大陸に生息しているのは、最初期(約4,700万年前)に分岐したポタモガーレ亜科のみである。それ以外のテンレック亜科、ジネズミテンレック亜科、コメテンレック亜科はマダガスカル島に生息する。この3系統の共通祖先がマダガスカルに渡ったのは、4,700万 - 2,900万年前と推定されている。また、アフリカに残ったポタモガーレ亜科以外のテンレックは、約2,000万年前に地続きとなったユーラシア大陸から渡来したトガリネズミやハリネズミ達との生存競争に敗れ、絶滅していったと推定されている。[3]
†は絶滅
キンモグラ亜目 Chrysochloridea : キンモグラ (アフリカ サハラ南部) など現生9属21種。
トガリネズミ目のモグラ類に似るが尾がない[4]。モグラ類と同様に、目は退化し皮下に埋没する[5]。耳介もない[6]。
ポタモガーレ イラスト。