テンジクネズミ科(テンジクネズミか、Caviidae)は、齧歯目に含まれる科。
最大種はカピバラで体長106 - 134センチメートル、体重オス35 - 64キログラム、メス37- 66キログラムと現生の齧歯類でも最大[3]。ヤマクイ属は体長22センチメートル、体重0.3キログラムと小型[2]。CaviinaeとHydrochoerinaeには尾がない[2][3]。
歯列は門歯上下2本ずつ、臼歯上下2本ずつ、大臼歯上下6本ずつの計20本[4][5]。前肢の指は4本、後肢の趾は3本[2][3]。
カピバラ属のみでカピバラ科を形成する説もあった[3]。2002年に発表されたGHR遺伝子のエクソン・TTF遺伝子のイントロン・ミトコンドリアDNAの12S rRNAの塩基配列を決定し最大節約法と最尤法によって行われた系統解析では、カピバラ属がモコ属と単系統群を形成すると推定されたため本科に含める説が有力である[6]。
以下の分類・英名はMSW3(Woods & Kilpatrick, 2005)、和名は(今泉, 1986)に従う[1][7]。
食性は植物食で、植物の茎、葉、果実などを食べる[2][3]。
繁殖形態は胎生。生後1 - 3か月で性成熟する種が多い[2]。カピバラは生後18か月で性成熟する[3]。早成性[2][3]。
生息地では食用とされることもある[2][3]。特に南米のエクアドルやペルーなどでは、クイ(上記のクイではなく、モルモットのこと)の丸焼きが郷土料理の一つとなっていた。
モルモットはインカ帝国時代には家畜として飼育されていた[2]。19世紀以降は実験動物としても利用される[4]。ペットとして飼育される可愛いらしい小動物で、人間の良きパートナーとして実績がある。
テンジクネズミ科(テンジクネズミか、Caviidae)は、齧歯目に含まれる科。