ソウシハギ(草紙剥、学名: Aluterus scriptus)は、フグ目カワハギ科ウスバハギ属に属する海水魚の一種。種小名のscriptusはラテン語で「書かれた」を意味する。
世界中の熱帯海域に分布する。日本では本州中部以南に生息するが、流れ藻などの浮遊物につく習性があり、瀬戸内海でも生息が確認されている。 内臓に致死性の猛毒を含む(後述)ため、食べないよう注意喚起されている[2]。 一方、内臓以外には毒が含まれないため沖縄などでは流通量は少ないながら食用とされており、刺し身や天ぷらなどにされて食べられている[3]。
全長50-100cm。体は強く側扁した長楕円形。尾鰭は丸く、頭長よりも長い。腹鰭後端の突起はない。背鰭は2棘43-50軟条で、棘は目の中央上にあり、色は黒・灰色で細く弱い。臀鰭は46-52軟条[4]。
体色は、灰色の地に不規則な青色線が散在する。幼魚の体色は緑色で、海藻の間に倒立することで擬態している。同属のウスバハギが群れを形成するのに対し、本種は単独でいることが多い[5]。
餌は、藻類・刺胞動物・ホヤなど[4]。肝臓と消化管内容物に、餌のイワスナギンチャクなどに由来する海産毒素パリトキシンを含有することがある[6]。